
こんにちは!株式会社スタメン、プラットフォーム部のもりしたです。
先日、7月11日(金)から12日(土)にかけて東京のTOC有明で開催された「SRE NEXT 2025」にオフラインで参加してきました!SRE NEXTへの参加は今回が初めてでしたが、非常に学びが多く、充実した2日間を過ごすことができました。

なぜSRE NEXTに参加したのか?
私はSRE業務をミッションの一つとするプラットフォーム部に所属しています。日々の業務の中で「SREとして、これから何に取り組むべきか?」という問いに対し、具体的なヒントを得たいという期待を抱いていました。
今年は「SREをはじめよう - O'Reilly Japan」をはじめとするSRE関連書籍を多く読み込んできましたが、座学で得た知識を実際の業務でどのように実践すれば良いのか、具体的なイメージが湧かないという悩みがありました。そのため、他社事例から学ぶことが最も効果的だと考え、今回のSRE NEXTへの参加を決めました。
SRE NEXT とは?
SRE NEXTについてご存じない方のために、簡単にご紹介します。
SRE NEXTは、SRE Lounge のメンバーの方々が中心となって運営・開催している、信頼性に関するプラクティスに深い関心を持つエンジニアのためのカンファレンスです。2020年に初開催されて以来、今回で5回目の開催となります。
※ SRE : Site Reliability Engineering の略。Googleが提唱したシステム管理とサービス運用の方法論です
スタメンはロゴスポンサーとしてSRE NEXTを応援!
第5回目となるSRE NEXT 2025で、なんと弊社スタメンはロゴスポンサーを務めさせていただきました!会場のTrack Aセッション会場のスクリーンでスポンサー紹介が流れていたのですが、ご覧いただけたでしょうか?

来場者数から見るSRE NEXTの熱気
閉会式で発表された情報によると、今回のSRE NEXT 2025の来場者は合計1,272人でした。オンラインとのハイブリッド開催でしたが、オフライン参加者が約1.4倍と多く、その内訳は以下の通りです。
- 合計: 1,272人
- 内訳: オンライン 532人 / オフライン 740人
オフライン参加者が多かったのは、やはりSpeakerや他の参加者の熱量を直接感じられたり、ブースを巡る楽しさなど、オフラインならではの魅力があったからだと感じました。
現地の雰囲気を写真でご紹介!
会場の様子を少しでも感じていただけるよう、いくつか写真を掲載します。(顔が写り込んでいる箇所はマスキングしています)
SREに関するアンケートボード
会場フロアの4Fにエスカレーターで上がると、SREに関する興味深いアンケートボードがありました。


Q1〜Q5の回答から感じたこと:
- Q1(あなたのSREタイプは?): Platform Engineeringの回答が多く、現在のトレンドを反映しているように感じました。(私もプラットフォーム部なので納得です!)
- Q2(SLO導入レベル): まだSLOの導入が進んでいない企業が多いようですね。
- Q3(SRE Practice どれが好き?): Toil削減やポストモーテムは多くの方が実践されているようです。ポストモーテムは運用が難しい側面もあるので、他社事例をさらに聞いてみたいと思いました。
- Q4(あなたのSRE・エンジニア歴は?): 「SRE サイトリライアビリティエンジニアリング - O'Reilly Japan」が発売され、SREの存在が広く認知されてからと比較すると、10年未満のSRE歴の方が多いことがわかります。
- Q5(使用している監視ツール): Datadogは弊社でも利用していますが、さらに使いこなしたいと改めて思いました。

Q6、Q7の回答から感じたこと:
- Q6(SRE本読んでいる?): 「SRE サイトリライアビリティエンジニアリング - O'Reilly Japan」の読者数が圧倒的でした。私もかなり前に読みましたが、SREのバイブルですね。次に多い「入門 監視 - O'Reilly Japan」もぜひ読破したいです。
- Q7(SREチームの担っている役割): SREがオンコール担当の「支援」に回ることが多いという点は興味深かったです。これは、実際に開発しているチームが主体となってオンコール対応を行い、SREがそのサポートに徹するという役割分担を示しているのかもしれません。
熱気に包まれたセッション会場

開会式やTrack Aのセッションは広々とした会場で行われました。会場が広いため、スクリーンが2つ用意されており、どの席からも見やすい工夫がされていました。
(早い時間に着席したため、写真ではまだ参加人数は少ないです)
賑わうブース会場

セッションの合間には、各社のブースが並ぶ会場へ。
ガチャガチャを回せたり、美味しいコーヒーをいただけたりと、お祭り気分で楽しめました。多くの参加者で賑わっており、活気に満ちていました。
参加者の熱気が伝わる懇親会

閉会式後には懇親会に参加しました。
とにかく人が多く、オフライン参加者のほとんどが参加していたのではないでしょうか。
Speakerの方々は特に人気で、話を聞きたい参加者に囲まれているのが印象的でした。
特に注目したセッションとLT:SREにおけるAI活用の最前線
2日間でKeynote、セッション、LTを合わせて20近く聞きました。
全体を通して感じたのは、AI活用をテーマにしたセッションが多かったことです。
AIをメインテーマとしていない場合でも、内容にAIが登場する機会が多く、システム開発におけるAIの浸透を強く感じました。
今回は、AI活用に注目して特に印象に残ったセッションとLTをそれぞれ1つずつご紹介します。
SRE へのサポートケースをAIに管理させる方法
Ubie株式会社 SREのGumiさんによるセッションです。
SREチームに寄せられる問い合わせ対応による業務負担を、AIを活用して軽減した事例が紹介されました。
内製で作り込まれたAI BotやWebアプリケーションは、簡単に真似できるレベルではないと感じましたが、「こんなものを作ってみたい!」「どうやって動いているのかもっと知りたい!」と強く思いました。
特に興味深かったのは、「AIもオンボーディングが必要」という点です。
新しいエンジニアが入社する際と同様に、AIを立ち上げるためには、今回のケースではドキュメント整備といった準備が必要なんですね。
MCPサーバで始めたアラート整理の実験的取り組み
株式会社モニクル SREのErika TakadaさんによるLTです。
こちらもAI活用の事例ですが、「小さいところから始められるAI活用」という点が非常に参考になりました。
アラート通知のトリアージは経験値に大きく左右され、オンコールに加わったばかりのメンバーにとっては不安が大きい業務です。
このLTでは、MCPサーバを活用して調査のヒントとなる情報が得られるよう工夫されていました。
これにより、アラート対応の精神的な負担が大幅に軽減されるだろうと感じました。
さいごに
SRE NEXT 2025に参加し、SREの最前線とAI活用の可能性を肌で感じることができました。今回の学びを日々の業務に活かし、スタメンのプラットフォームをより強固なものにしていきたいと思います。
株式会社スタメンでは、プロダクト開発に関わる全ての領域で、プロダクト職種の採用を積極的に行っています。
今回レポートしたSite Reliability Engineer (SRE)の領域にご興味をお持ちいただけたなら、ぜひプラットフォーム部にご応募ください!
皆さんとお話できることを楽しみにしています。