こんにちは、スタメンでVPoE兼プロダクト部の部長 をしている小林です。
1月も前半が終わり、スタメンでは新しいチームやプロジェクトが立ち上がり、本格的に2021年がスタートしています。
昨年末に、CTOの松谷が技術を中心に「スタメン開発チーム 2020年の振り返りと2021年の展望」を投稿しましたので、私は組織面を中心に2021年の方向性をご紹介しようと思います。
現在のプロダクト部について
プロダクト部は、2021年1月18日時点で、総勢26名となり、エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーが在籍する「ものづくり」の部門となっています。
2016年、オフィスに一人で rails new から始めたところから、Rails, React, Swift, Kotlin, AWS/GCP と多岐にわたる技術を用いて、デザイナーとプロダクトマネージャー(PdM)も加わって、TUNAG と FANTS の2つの事業を創る部門に成長しました。
組織(会社)で仕事をする意味は一人ではできない大きな仕事をチームで成し遂げるためにあると言われます。そして、スタメンの経営理念は、「一人でも多くの人に、感動を届け、幸せを広める。」です。
私たちプロダクト部にとって、大きな仕事とは、TUNAGやFANTSなど、スタメンが提供するプロダクト(≒事業)によって、より多くの人に感動を届け、幸せを広めることです。
まさに言葉通り、このチームでなければできないことがたくさんあると思えるほど、たくさんのことが実現できるチームになってきました。集ってくれた皆さんに感謝です。
そんなプロダクト部の内訳としては下記になります。
このグラフのとおり、スタメンのプロダクトチームの特徴は下記になります。
- エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーで構成されるフルセットのプロダクトチーム。
- 役員/社員は計24名で、エンジニア20名、デザイナー2名、プロダクトマネージャー2名。
- 加えて、学生インターン(アルバイト)のエンジニアが2名。
- 若手と経験者が混ざって、即戦力と育成の両立を重視しているチーム。
- 若手は、経験を問わずポテシャルの高い人材を採用し、事業とともに成長している。
- 経験者は、その経験を活かして即戦力として専門性をもたらし、チームを底上げしている。
ただし、まだまだ満足できる専門性や世の中への影響力ではありません。企画、デザイン、実装において、もっと良いチームになり、良いプロダクトを世に提供する必要があります。
以下では、そのためにVPoEとして考えていることをご紹介したいと思います。
機能を増やすのでなくUXを上げる
SoE (System of Engagement) と SoR (System of Record) という言葉がありますが、事業として TUNAG は、機能を増やす SoR から UXを向上する SoE の段階に来ており、機能を追加するよりも、各機能の使い勝手や効果を最大化することを意識して施策を実施しています。
ただし、BtoB の SaaS である TUNAG は、対象とする顧客の業態や規模が多様で、HR Tech領域は法律等で決まった形が無いため、解決すべき課題や要望も多岐に渡ります。
また、TUNAG は、300社以上のお客さまに導入いただき、10人程度から1万人以上の規模の組織で利用されています。全体的に、要件定義が難しく、機能も多く複雑で、仕様、デザイン、実装も複雑になりがちで、プロダクトマネジメントが難しいプロダクトです。
そんな中、今年からプロダクトマネージャーが増えて二人となり、プロジェクトの運営に加えて、カスマーサクセスやセールスとの連携、数値分析や深い議論に時間を割くことができるようになってきました。デザイナーの増員も進めており、プロジェクトの早い段階からデザイナーを巻き込んで、仮説検証やUI/UXの向上に取り組んでいます。
まだまだ向上余地がたくさーんありますが、次のような取り組みにより、プロダクトの作り込みが深くなってきています。
- カスマーサクセスとセールスとの連携による課題や顧客ニーズの把握
- データを用いた定量的な分析に基づく意思決定
- デザイナーとプロダクトマネージャーの連携による企画とプロトタイプによる検証
- エンジニアや社員も巻き込んだレビューをプロジェクトの節目で複数回開催
- 使い勝手の良いUIと開発効率を両立するためのデザインシステムの構築
技術的課題と事業推進のバランス
2016にTUNAGを創り始めてから4年半経過しました。途中事業の方針転換(ピボット)もしていますし、相次ぐ拡張によって、システムは複雑となり、技術的負債も蓄積しています。
これまでいくつかのプロジェクトで負債の解消を行っていますが、まだまだたくさんの負債が残っており、障害や不具合の発生や、開発速度の低下など弊害も見え始めています。同時にシステム全体のスケーラビリティやセキュリティを向上するような取り組みも議論されており、近くプロジェクトも立ち上がる予定です。
ただしスタメンのような小さなチームでは、開発リソースにも限りがありますし、技術的な依存関係や各エンジニアの得意な技術も異なり、同時に実施可能なプロジェクトは限られています。
そのため、定期的にロードマップ会議を開催し、この先半年から1年先ぐらいの長期的な視点での議論を行い、機能の改善などの事業を発展させる施策と、技術的負債の解消やアーキテクチャー変更などの技術的な施策の優先順位を役員が集まって意思決定しています。
最近の例だと、TUNAGのメイン画面であるタイムライン(React)を、今年の夏に大きく機能を追加(変更)する前に刷新するプロジェクトを進めることになり、昨年末から着手しています。
このように、技術的課題と事業推進のバランスを取りながら、プロダクト部全体を運営していく必要があります。 プロダクト部の行動指針であるStar Code にあるように、様々な「問題を見極め」、事業の成長のために「ユーザー目線で考え」ながら事業を進める。障害や不具合などが発生したら「失敗に向き合い」、技術的負債の解消やアーキテクチャー変更を行う。こんな、チーム運営をしています。
小さなチームと権限移譲
組織面でも発展を続けています。2021年に入り、デザイナーの増員に伴いデザインチームができ、プロダクトマネージャーも増えて、チームとしてプロジェクト運営を行うようになりました。エンジニアは20名となり6つのチームに所属しています。
全体として8チームが部長の下にフラットに配置された「文鎮型組織」になっており、部長の直下にすべてのチームを配置することで、迅速な意思疎通と意思決定を行うようにしています。
チーム編成としては、専門的な小さなチームの連携により、効率と成果の最大化を意識しています。また、小さなチームにすることで、マネージャーがプレイヤーとしても活躍&成長できるようにしています。
フラットな組織にすることで、意思疎通はしやすい反面、部長(小林)が多くのチームを管轄することになりマネジメントが疎かになる懸念がありますが、技術面をCTOの松谷に移譲し、プロジェクト運営をプロダクトマネージャーと各チームのマネージャーに委ねることで、小林は組織(採用と人事)と事業の意思決定に専念するようにしています。
今後は、さらなる組織拡大に備えて各分野での権限委譲を進め、小林は全体最適にフォーカスしていく予定です。
全員が成長し貢献する組織へ
主に、組織と事業について、課題と感じていることを書いてみました。各分野で課題がたくさんですが、逆に言えば伸びしろに溢れているとも考えています。
前述したようにスタメンのプロダクト部は、若くて経験の浅いメンバーが多い割に、事業とシステムが複雑な大規模プロダクトを作っています。
エンジニアは、大規模SaaSプロダクトの開発を少人数のチームで主力メンバーとして担当することができますし、難易度の高い負荷対策や大規模リファクタリングといった貴重な経験を得られます。
デザイナーは、インハウスデザイナーとしてのPCとモバイルでのUIデザインはもちろん、紙媒体やプロモーションサイト、デザインシステムの構築など様々なデザインと共に、プロジェクト初期からの参加による上流工程に参加することができます。
プロダクトマネージャーは、HR Tech BtoB SaaS という難しい分野のエンゲージメント経営という前例の無いプロダクトに対して、プロダクトマネジメントのすべてを思う存分することができます。
これらの各専門分野とともに、組織面では20代のマネージャーがたくさん誕生し、小林と一緒になって組織(採用、育成、アサイン、評価)と事業のマネジメントを経験しています。
このように、事業も技術も組織も伸びしろがたくさんあり、まだ組織が小さいこともあって、非常に裁量と経験値が大きな環境となっています。良いチームで良いプロダクトを作っており、きっと皆さんにとって人生の代表作となるプロダクトを作っていけると思っています。
責任が大きい分、大変なときもあるかと思いますが、引き続き全員で創意工夫し、ひたむきに良いプロダクトを作っていきましょう!
新しい仲間も募集中です
スタメンでは、引き続き、エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーを採用しています。これまでも、少年マンガの新キャラクターのように、新しい仲間がピンチを救い、チームに新しい力をもたらしてくれました。
今年もたくさんの仲間が加わって、更に強いチームになる予定です。こんな環境に魅力を感じてくださった方は、ぜひ下記から応募していただけないでしょうか。
お待ちしております!!!