和田卓人(t_wada)さんをお呼びして「質とスピード」の社内講演をしていただきました!

こんにちは、スタメンCTOの松谷(@uuushiro) です。

7/25に、 和田卓人さん (以下、t_wadaさん)をお呼びし、「質とスピード」の社内講演会を開催しました!

t_wadaさんにご依頼したきっかけ

スタメンが提供する「エンゲージメントプラットフォーム TUNAG(ツナグ)」はスタメンの創業事業で、サービス提供から約7年が過ぎました。この約7年間、プロダクト成長に注力してきた中で、内部品質や開発効率などに関する課題が後手に回っていました。

TUNAGが成長軌道に乗ってきた今、今後もエンジニア組織をスケールさせながら、継続的にプロダクトの価値を素早く世の中に届けていくために、開発者体験(DevEx)に関する明確な戦略が不可欠だと考えており、この課題に集中して取り組むために、今年の4月からCTO室にDevEx(Developer eXperience)チームを立ち上げ、2023年7月現在では3名のチームとして活動しています。

TUNAGにおけるRuby 3.0アップデートと開発組織の今後

はじめまして。2023年4月ごろよりスタメン・TUNAGプロダクト開発にジョインしました、@trowems23です。

スタメンの技術的負債解消戦略

こんにちは、リファクタリング大好きなミノ駆動です。2023年7月より株式会社スタメンにジョインしました。

また、長らくTUNAGの開発効率を妨げていたフロントエンド開発環境においても、今年から腰を据えて抜本的なリアーキテクチャプロジェクトに取り組んでいる状況です。

このようにスタメンでは、2023年のはじめから開発効率への向き合い方が大きく変わり、DevExチーム立ち上げやリアーキテクチャプロジェクトが発足したりと、内部品質や開発効率に対して大きな変化が生まれています。ただ、内部品質や開発効率への向き合い方は、特定のチームやプロジェクトだけで大事にしたい価値観ではなく、全エンジニアの共通の認識としていきたいです。

そんな考えの中で、和田卓人さんの「質とスピード」の講演は、「スタメンのこれから大切にしたいエンジニアリング価値観にマッチしていて、組織全体における共通認識の構築を加速してくれるのでは」と考え、この度ご依頼させていただきました。

講演当日

エンジニアだけでなく、弊社の代表や他の職種メンバーも参加し、全社でプロダクト運営における理解を深めることができました。

具体的な講演の内容については、以下の公開されている資料を参考にしてください。

speakerdeck.com

セッションを通じて「内部品質とスピードはトレードオフではなく、品質が高いからこそスピードが上がる」ということを改めて強く意識することができましたし、ソフトウェアの内部品質についても、具体的な品質特性(テスト容易性、理解容易性、変更容易性)で表現することで、今後の内部品質に関する議論の質も上がりそうだと感じました。

また内部品質への投資の損益分岐点は意外と早く(1ヶ月以内)やってくるとの言葉を聞いて、現在DevEx(Developer eXperience)チームを中心として内部品質への投資を行っている活動も、思ったよりも近い未来で効果が見えてくるかもと期待が大きくなりました。損益分岐点を超えたことを、我々がどう実感することができるのかについては、自組織の中で実際にこれから確かめていきたいと思います。

参加者の感想

講演後にアンケートをとったのですが、とても好評でした。以下に参加者の感想の一部を引用します。

リファクタやテスト大事だよねってのはわかってますが、なぜ大事なのかの背景が補完されて自分の意思決定基準が変わったように感じました。

内部品質に力を入れることによって得られる恩恵を受益できるのは1ヶ月以内という話が、今後テストをしっかり書いていくことへのモチベーションになると考えた。

時間を言い訳にして質を落としてもいいのでは?という典型例になっていたので、その意識を変えれたのが一番大きかったです。

内部品質が犠牲にされやすい理由や、質が高いからこそ速いことが理解でき勉強になりました。内部品質を時間に換算して説明するなどbizサイドとのコミュニケーションにも活かせそうだと思いました。

良いエンジニアは質もスピードも両立している

スライドは読んだことあったのですが、最新バージョンで口頭での情報補完もあって理解が一層深まりました。自分の考え方にも大きな影響があったように感じています。今回の公演自体が投資だと思うのでちゃんと効果が出るように業務に反映したいと感じました

品質とスピードについての自分の断片的な知識が、体系的に学べました。ありがとうございました!

トレードオフスライダーは元々スコープしか動かせないとは知ってましたが、そもそも3つしかないことに気付かされました

今まで品質とスピードのバランスをどうしていこうかが悩みポイントでしたが、2つはトレードオフ関係に無いという話で悩む必要の無いことだったということ確認できたので、1ヶ月後の自分に恩恵が返ってくるように内部品質を今後もより意識していきたいと思った。

和田卓人さん最高の講演をありがとうございました!和田さんの見識を取り入れて僕たちは今よりももっとうまくやっていけそうです!

昔の現場を思い出して、今の環境はとても良い環境(技術力も、理解度も、人も、ビジネスも)だと改めて思いました。

自分の開発を進めていく上で間違っているか悩んでいた考え方が概ね間違っていないことを擦り合わせることができとても良い機会でした。ありがとうございました!

やっぱり第三者視点言ってもらうことでバイアスがかって納得する人はいるので、こういう講演があるのはありがたいです。リアルにコメントが飛び交うのも良かったです。

講演は2時間近くでしたが、最初から最後までSlackチャンネルは大盛りあがりで、学びになるだけでなく非常に楽しい時間になりました。そしてなにより、今回の「質とスピード」の講演は、我々スタメンにおける「内部品質に対する共通認識」の構築を加速してくれたと感じています。t_wadaさんありがとうございました!

最後に

スタメンでは、ソフトウェアの内部品質に向き合いながらプロダクトを成長させていくエキスパートを募集しています。 もし興味を持っていただけたら、下記から応募ください!

herp.careers

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