みなさんこんにちは!
株式会社スタメンで主にTUNAGのモバイルアプリを開発しているカーキです。
スタメンに正式に入社して11月で約半年が経ちました。 スタメンでは自己研鑽としての読書が推奨されており、社内でお互いに本をオススメし合う「必読Book」という制度や、役員から直接 献本してもらえる「役員献本」という制度があります。 この記事では、そんなスタメンで半年を過ごしてきた新卒エンジニアが、入社後半年でどんなビジネス書を読んできたのかを紹介したいと思います。
この記事ではビジネス書の紹介のため、技術書は一切登場しません。エンジニア向けの読み物も今回は省きました。
思考系
ライト、ついていますか―問題発見の人間学
- 作者:ドナルド・C・ゴース,G.M.ワインバーグ
- 発売日: 1987/10/25
- メディア: 単行本
タイトルにもあるように本質的な問題の発見を主題においた本です。問題を頑張って解いてもそもそもの問題が本質的でなく誤っていれば、意味がありません。本書が示す「問題を見極める」はプロダクトチームのVALUE(価値観や行動指針)にも含まれており、スタメン プロダクトチームの血となり骨となっています。
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
- 作者:安宅和人
- 発売日: 2014/09/01
- メディア: Kindle版
知的生産の本質を指し示してくれる本。この本を読んでから「今まで自分がなんと非効率に仕事をしていたのか」と思い知りました。この本のはじめにある「『悩む』と『考える』の違い」はとても印象に残っていて、自分が『悩んでいる』と自覚するたびに本書を思い出して『考えよう』と切り替えられるようになりました。また『問題解決の5ステップ』は常に確認できるよう、メモして卓上に置いています。
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
- 作者:グレッグ・マキューン
- 発売日: 2014/12/12
- メディア: Kindle版
自分にとって本当に必要な仕事だけをしようという本。入社したてということもあり、お仕事をもらうことが嬉しくてなんでも引き受けてしまいがちな自分には刺さりました。「受けること」「受けないこと」の線引きの章はとても印象に残っています。
SINGLE TASK
SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる
- 作者:デボラ・ザック
- 発売日: 2017/09/01
- メディア: Kindle版
マルチタスクはやめて一つのことに集中しようという本。今年はリモートで業務を行う期間が長く、家だとなかなか集中力が続かないと思い読みました。本書ではただシングルタスクをしよう!と言うだけではなく、そのための環境づくり(周囲の人への配慮、習慣化)もしっかり説明されていて、実践的でとても良かったです。
思考中毒になる
- 作者:齊藤孝
- 発売日: 2020/07/29
- メディア: Kindle版
思考する習慣のメリットやその方法について書かれています。後述する仕事ができるとはどういうことかを読んだときに、センスを身につけるには思考し続けるしかないんじゃないか、と思いこの本を手にしました。『笑いとクリエイティビティ』について書かれた章が個人的には著者の斎藤孝さんらしくてとても好きでした。
コミュニケーション
人を動かす
円滑な対人関係について書かれた言わずと知れた名著。初めはオーディオブックとして購入していましたが、体系的に読み直したいと思い文庫版を購入し直しました。書いてあること一つ一つは当たり前のことが多いですが、汎用性がとても高く、噛めば噛むほど味の出るスルメのような本でした。月一でパラパラめくって読み返したいです。
雑談の一流、二流、三流
- 作者:桐生 稔
- 発売日: 2020/03/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
一流、二流、三流の雑談が段階的に書かれている本。自分はエンジニアではあるものの、社内でのちょっとした雑談から交流が生まれることもあります。リモートだからと言って『雑談』を蔑ろにできないと思い読み始めました。自分の雑談のパターンが結構「二流」のものが多く、読んでいて驚きと発見がありました。読了した後は雑談への「恐さ」が「楽しみ」に変わりました。
Team Geek
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
- 作者:Brian W. Fitzpatrick,Ben Collins-Sussman
- 発売日: 2013/07/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
エンジニア集団におけるチームの作り方・あり方を書いた本。自分の中でモヤっていた『心理的安全』と言うワードが謙虚・尊敬・信頼の三本柱で支えられていたんだ!と分かり納得した本。今は新人ということで『謙虚・尊敬・信頼』を保てているけど、これから後輩が入ってきたときにもこの柱は大事にしたいと思います。
働き方
小さなチーム、大きな仕事
小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード (ハヤカワ文庫NF)
- 作者:ジェイソン フリード,デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン
- 発売日: 2016/12/15
- メディア: Kindle版
Ruby on Railsの開発者であるDHHなどが著者として参加している本。ベンチャーなど小さなチームにおける仕事の方法や思考法について書かれた本で、入社する直前に読んで士気を高めていました。エンジニア界隈で有名なGetting Realをより一般化した本ですが、日本語の文庫本として読めるのはこの本のみなのでオススメです。
早く正しく決める技術
- 作者:出口 治明
- 発売日: 2018/02/26
- メディア: Audible版
ライフネット生命創業者の出口さんが著者の本。決断力のない自分をなんとかしなきゃと思って購入しました。本書では決断は「数字」「ファクト」「ロジック」で決まるとあります。自分の中でふわふわと浮いていた『決断力』という曖昧な言葉が、「数字」「ファクト」「ロジック」の3つに落とし込まれたことで、「今の状況では『ファクト』が足りていないのでは?」などと、より具体的に思考することができるようになりました。
「仕事ができる」とはどういうことか
「仕事ができる」とはスキルではなく、センスの問題であるという本。本を読むことでスキルは手に入るかもしれないけど、センスとなると自分の中で思考して熟成させるしかないのかなと思わされました。センスを磨くために具体と抽象を反復的に思考するだったり、そもそも思考が足りてないんじゃないかなど、いろいろ考えるきっかけになりました。
一番になる人
今年になってハロープロジェクトにどハマりしたので、ハロプロ創始者のつんく♂が執筆した、この本を読みました。シャ乱Qのボーカル、そしてモーニング娘。のプロデューサーとして活躍したつんく♂の仕事哲学が詰まっています。書かれていること自体は目新しいことはないですが、それらがシャ乱Qやモー娘。プロデュース時代の出来事に上手くはまっていて説得力があります。
岩田さん-岩田聡はこんなことを話していた。
岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。 (ほぼ日ブックス)
- 作者:ほぼ日刊イトイ新聞
- 発売日: 2019/08/05
- メディア: Kindle版
任天堂の元社長であり、天才プログラマーでもあった岩田さんの考えていることや、インタビューがまとまっている本。この本を読むまで岩田さんは「DSとかWiiの発表動画に出てた人」くらいの認識だったものの、この本から岩田さんの誠実さが滲み出ていて、「あぁ、自分もこんなエンジニアになりたい」と思わさました。
ビジネス
THE MODEL
THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
- 作者:福田 康隆
- 発売日: 2019/01/30
- メディア: Kindle版
マーケティングやインサイドセールス、営業、カスタマーサクセスから構成される新しい営業のあり方、エコシステムについて書かれた本。まさにスタメンのTUNAGの事業体制が本書を参考に構成されているので、TUNAGのビジネスモデルをもっと知るために読みました。
グレイトフルデッドにマーケティングを学ぶ
グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ (日経ビジネス人文庫)
- 作者:ブライアン・ハリガン,デイヴィッド・ミーアマン・スコット
- 発売日: 2020/04/02
- メディア: 文庫
グレイトフルデッドという米国のバンドが、いかにしてファンとの関係を築き、安定的な収入を得ているかをマーケティングの視点でみた本。社内でこれからFANTS事業が始まる際に、主催者とファンとの関係の事例をもっと知りたいと思い読んだ本です。
ファンダム・レボリューション
ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂 (早川書房)
- 作者:ゾーイ フラード=ブラナー,アーロン M グレイザー
- 発売日: 2017/12/15
- メディア: Kindle版
有名人やアーティスト自身の活動ではなく、その周縁のファンの活動が近年になって変化してきていることについて書かれた本。これもFANTS事業が始まるときに、ファンの活動や思いが何かサロン内での施策にどう影響してくるのかが気になり読んだ本です。
ノンフィクション
爆速経営-新生ヤフーの500日
2012年に宮坂学さんがヤフーの代表取締役になってからの500日をまとめた本。入社したての僕は社長って一体何をしているんだろう?事業が動くのは現場の人間が動いているからなんじゃないか?と思っていましたが、これを読んで、社長含め経営陣の手腕で会社はいくらでも変化をしていくということを学びました。そしてヤフーという大きな組織の改革を爆速で行った宮坂さんの経営者としての凄みを感じました。
21歳の学生が、200万人を呼び込む「どまつり」を作り上げた! 人も街も動かす!巻き込み力
21歳の学生が、200万人を呼び込む「どまつり」を作り上げた! 人も街も動かす!巻き込み力
- 作者:水野 孝一
- 発売日: 2020/04/01
- メディア: Kindle版
名古屋で20年開催されているニッポンど真ん中祭り(通称: どまつり)の初開催そして拡大における『巻き込み力』について書かれた本。社内で勉強会などを開催するにあたって、巻き込み力が必要だなと思い読みました。自分は愛知に住んでいながら一度もど祭りを経験したことがないんですが、当時の大学生が発起人となって主催されていたことに驚きました。相手に理解してもらうために「なぜやるのか」の想いを伝えるなど、ストーリーだけでなく、アクションに注意して読むと自分にも活かせそうなところがいくつかありました
心の持ち方
EQ 2.0 (「心の知能指数」を高める66のテクニック)
- 作者:トラヴィス・ブラッドベリー,ジーン・グリーブス
- 発売日: 2019/02/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
EQ(Emotional Intelligence Quotient)は心の知能指数とも呼ばれ、自分の精神状態をよりよく保ったり、仲間と協同で作業をする際に必要とされています。そのEQを4つに分類をし、それぞれを高めるための方法が書かれています。本書についているコードでEQのテストをうけることもでき、そこから自分に足りないことを抽出して教えてくれるので、自分がどこに注力していけばいいのかが分かりとても良かったです。
パフォーマンス・マネジメント-問題解決のための行動分析-
- 作者:島宗 理
- 発売日: 2000/03/01
- メディア: 単行本
行動分析学を自分たちの行動に応用して改善していこうという本。本書は全て「自分攻撃をやめよう」から始まっています。「自分のせいだ」と思ってしまうと次には何も改善されず、本当の問題が解決できません。そこでしっかりと自分の行動を分析し、改善するために行動するノウハウがまとめられています。自分だと技術の勉強が続かないときにふと「自分はなんて怠惰なんだ」と思ってしまうときがあるのですが、本書を思い出して「どうしたら良かったのかな」と分析的に考えられるようになりました。
最後に
これまで半年間に読んできた本を振り返ってみて、「この本こんなこと書いてたな〜」など忘れかけていたこともあり、とてもいい機会になりました。
スタメンは行動指針にTake Ownershipがあり、自己研鑽を推奨する文化があります。冒頭にも述べましたが、スタメン社内では多くの人が読書を通じて自己研鑽を行っています。 それはエンジニアでも同じで技術書だけでなく、いち社員として円滑に仕事を進めるための読書を日々行っています。
スタメンではそんな自己研鑽をして自分に磨きをかけているエンジニアの方を募集しています。